支部リポート

支部リポート Vol.32

「東京2020オリンピック・パラリンピック」で線審(LU)をされた皆さんにインタビュー

 新しい年が明け、北京での冬季オリンピックの開催が間近に迫ってきました。
 今回の東京都支部のリポートは、昨夏の東京2020オリンピック・パラリンピックで線審(LU)として活躍された東京都支部審判員の皆さんへのインタビューです。テレビ画面からは伺い知ることのできない貴重なお話の数々をお楽しみください!
●ご協力いただいた皆さん
 丹村晴美さん(車いすテニス準決勝まで)/以下(丹)
 篠崎葉子さん(オリンピック全種目)/以下(篠)
 染矢紀恵さん(オリンピック男子決勝、女子D決勝、ミックスD決勝まで)/以下(染)
 天幸弘美さん(パラリンピック全般)/以下(天)

無観客試合の雰囲気はどうでしたか?

(南)当たり前ですが本当に静かでした。そのため試合に集中しやすかったです。
(篠)大きな大会としては拍手や盛り上がりには欠けましたが、プレーは素晴らしく、思ったよりは観客席に人がいて不思議でした。
(丹)やはり少し寂しかったですね。学校の団体が入って少し盛り上がってくれて良かったです。
(染)それはそれは寂しいものでした。素晴らしいラリーからのエースが決まってもシーン…。多くの方々に有明で見ていただき世界レベルのパフォーマンスを体感していただきたかったです。
(天)会場には多くの観客席がありましたが、無観客だったため、試合前は寂しく感じました。試合が始まると選手の気迫で有観客の時と変わりなく感じました。

普段のLUの活動と比べて難しかったこと、気を遣ったことは何ですか?

(南)パラの試合を担当しましたが、車いすの試合数は年間でも少ないため、経験が少ないままの参加でした。選手の邪魔にならないよう避けることが難しかったです。
(篠)レベルの高い海外の審判員もたくさんいる上に、コロナ禍で1年くらいLUができなかったので、緊張はしましたが普段と特にかえたことはありません。むしろ感染対策のバブルに対する注意の方が、気を遣いました。
(丹)車いすがコートの後ろの壁ギリギリまでものすごい勢いで来るので、ジャッジをしながら避けるのが大変でした。
(染)LUの活動はどんな試合でも変わりません。いつでも難しい事ばかりです…涙
(天)コロナ禍のため、オリンピック・パラリンピック前にLUとして大会に関わる機会がなく不安でした。コロナ感染予防対策はしっかりとしました。

オリンピック・パラリンピックに関わって良かったこと、嬉しかったことは何ですか?

(南)世界のトップ選手を間近で見ながら仕事ができたことはとても素晴らしい経験でした。 一生の思い出となりました。
(篠)生きている間にはもう訪れないチャンスだと思うので、LUとして関われたことは幸せだったし、初めて会う海外の審判員とも交流できて良かったです。
(丹)至近距離で選手の素晴らしいプレーを見られて良かったです。国枝さんの準決勝に入れて、オーラと物凄い気合を体感できました。
(染)世界のトップ選手のボールをジャッジする機会をいただき、とても嬉しかったですし、思いがけず決勝戦まで担当できたので、本当に幸せな一週間でした。
   海外の審判員と再会・交流できたことも嬉しかったです。
(天)大舞台に立っている選手たちを間近で観られたことです。普段から審判活動をしていたおかげで、LUとしてパラリンピックに携わり貴重な経験ができて良かったです。

 オリンピックの場合はLUの半数が開催国から、残りの半数は世界各国から選ばれるそうです。初日に150人いたLUも最終日には30人となり、染矢さんはその中の日本人10人に選出されたそうです。世界的なスポーツの祭典で、東京都支部審判員の方々がLUとして活躍されたことをぜひお伝えしたくてインタビューさせていただきました。今後のご活躍を応援しています!

線審(LU) 線審(LU)

リポート/東京都支部リポーター リカオン